「儀礼」とは、社会的・生活的慣習や宗教伝承から生まれた、一定のカタ(型)を有する行為です。そうした儀礼的要素を多分に含んでいたり、儀礼的な性格をもった文化所産を総称して「儀礼文化」と呼びます。
この「儀礼文化」をさまざまな角度から研究・実践していこうとするのが本学会です。本学会の目的は、儀礼文化に関する文化活動を広く展開・実践し、現代生活の中に、真の意味での人間性の回復をめざすところにあります。季節のさまざまな行事や、お祭り、芸能、また茶道や華道などなど、日本文化を幅広く対象としています。
儀礼文化学会では「儀礼文化講座」や「儀礼文化セミナー」など、日本の伝統文化にどなたでも気軽に触れることができるさまざまな催しものを開いています。1科目からでも受講できますので、ぜひご参加ください。みなさまのご来場をお待ちしております。
儀礼文化講座
「儀礼文化講座」は、儀礼文化を体系的に学習するために、生涯学習講座カリキュラムに基づいて開講します。
本講座は本科学修教科の各単元課目を学びます。
時間:専門講座 14:00~16:00(120分)
儀礼文化セミナー
「儀礼文化セミナー」は、生涯学習講座カリキュラムの本科実修教科の各単元課目を学びます。各分野の専門家のレクチャーのもと、神社仏閣、教場、博物館、劇場などを見学したり、祭礼や行事に参加していただき、その体験・経験を通して学びます。
研修専修ゼミ
研究科において、儀礼文化学会に関する研究並びに研修を行います。一般の方の参加も可能です。
受講者の声
青木伸二郎氏
新年度より一般会員の方も参加され、愈々賑やかに、楽しい教室になると期待します。講師の倉林先生は、われわれが理解し易いよう、急がず時間をかけ、丁寧に話されます。平安朝の公事、儀式など詳記した『江家次第』に始まり、室町期の『公事根源』、江戸中期の『貞丈雑記』、並行して『後水尾院年中行事』『大臣大饗』等々、多くの歳事儀礼を学びました。二十七年度ゼミに、藤原頼長の『台記』「春日詣」とあり、平安貴族の春日詣での華やかな行列が、どの道筋を辿ったか、興味深いテーマです。多くの新受講者の参加を心から歓迎します。
富山恵美子氏
儀礼文化学会に御縁を得たのは平成十年。以来四年間の本科課程をどうにか終了して、倉林先生御指導の専修ゼミに入れていただきました。受講して、浅学の私には、ともすれば理解の遅いこともありましたが、すべてが新鮮で興味深い講座でした。古の宮中での行事やしきたり、平安貴族のもてなしの様子など受講しました。ゼミでは『貞丈雑記』を各々がしらべ発表する勉強で、おかげで遠ざかっていた図書館利用が復活しました。新しく始まる本年度からの研究科を期待しております。
門脇悠美子氏
研究科専修ゼミでは『大臣大饗』等、倉林先生の資料をもとに時間をかけて詳しく講義を受け、大変貴重な話を聞くことができます。 ゼミは『貞丈雑記』を各々担当する項を口語訳にして、深くほり下げる。難解な語句や文章に頭を悩ませながら調べて発表します。 日常では味わえない緊張感もまた良いものです。新年度からの講義、ゼミが楽しみです。受講し知識を得る喜び、学ぶ機会に感謝しています。
生活芸術講座
國學院大學院友会と共催で、「公開講座」として開催いたします。
開催会場は國學院大學院友会館(東京都渋谷区)です。
儀礼文化研究会
儀礼文化に関する様々な分野の研究者が交流できる場として、また、若手研究者の研鑽の場として、学術研究の発表にご活用いただいています。