1月17日
ぼんでんを捧げ持ち、力強く競い合う新春の祭り
元旦、朝日が輝き始めると全国各地で新春にふさわしい伝統の神事や祭りが繰り広げられる。新雪が美しい雪国、秋田県では、県内各地で色とりどりの色彩鮮やかな布で飾ったぼんでんを捧げ持ち、威勢の良い掛け声と共に鎮守社への参道を駆ける男たちの集団があちこちで見られる。ぼんでん祭りである。
なかでも、力の神、勝負の神としての信仰の厚い秋田市赤沼の三吉神社のぼんでん祭りは一段と勇壮である。
「豊作祈願」の昔ながらの祈りから「交通安全」「学業成就」の今風の祈願まで様々な祈りを氏子に託されて参道を駆ける。ぼんでん祭りの特徴は、先着を争うと同時に後続組の妨害が公然と行われることである。後続組も負けてはいない。強引に拝殿内に突入。ぼんでんを拝殿の所定の位置に飾り「万歳」三唱。新年を祝う。
~今日はめでたい 三吉のまつり
~ジョヤサ ジョヤサの 人の波
古歌が、参拝者の口にのぼる
【アクセス】
秋田市広面字赤沼3-2 太平山三吉神社総本宮
JR秋田駅からバス(太平方面行き)10分
写真と文章:渡辺良正